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「みまもりダイヤル」 [弁護士会]

横浜弁護士会は、平成22年10月4日から平成23年3月31日までの5ヶ月間、日弁連 高齢社会対策本部のモデル事業として、電話無料相談「みまもりダイヤル」を実施した。

  神奈川県に在住在勤の相談者、及び神奈川県内に居住する高齢者・障害者から、「高齢者・障害者に関わる」相談を、月曜から金曜の午前9時30分から午後4時30分まで、15分間無料で電話相談を受けるというものだ。弁護士会に電話をもらうと、48時間以内に担当弁護士から電話を架けるシステムだ。

15分の無料相談では解決できない問題は、継続相談として担当弁護士の法律事務所で相談を受けるか、出張相談として相談者のお宅に伺って相談を受ける。継続相談や出張相談は有料。

 高齢者・障害者は、弁護士にアクセス(接近)しようと思っても、身体的なハンディや物理的な問題から法律相談を受けたくても受けられない状況にある。このようなアクセス障害を取り除き、広く市民・県民からのニーズに応えようという趣旨である。

 また、高齢者・障害者本人だけではなく、高齢者・障害者の親族、ケアマネや地域包括支援センターの職員、老人ホームやグループホームの従事者など、高齢者・障害者の支援者からの専門性の高い相談を受けることも特徴のひとつだ。

 この5ヶ月間で249件の相談を受けた。

相談内容として多いものは、以下の順だ。
①成年後見33件、 ②財産管理28件、 ②相続28件、④債権債務(クレサラを含む)17件、 ⑤消費者被害11件、⑥生活保護10件、 ⑦遺言9件、 ⑧施設関係8件、 ⑨離婚・離縁7件、⑩医療福祉サービス6件、⑪損害賠償5件、⑫虐待4件、以下省略
  高齢者・障害者の権利擁護に関する相談が上位を占め、施設や福祉サービスなど専門性の高い問題に関する相談が多かったことも特徴といえる。

相談後の対応については、継続相談は33件(全相談件数の13.2%)、受任件数は14件(5.6%)、法テラスへの持ち込み1件という状況だった。

  県民からニーズがあることが判明した。このニーズに対応するため、 「みまもりダイヤル」は横浜弁護士会の正規事業として、平成23年4月以降も継続することになった。

  私は、平成23年3月末で、横浜弁護士会の「高齢者・障害者の権利に関する委員会」の委員長を退任した。「みまもりダイヤル」は、前委員長の置き土産になるのか、委員会のお荷物になるのか、今後の推移を見守っていきたい。
 

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