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後見 高齢者の見守りⅢ その2 [成年後見]

(前回のつづき)

 救急搬送されて約3時間後、面会を拒否した次女を横目に、私は救命救急センターの処置室で被後見人に会った。
 看護師さんに連れられて処置室に入り、ある患者の前まできた。
 その患者は、顔面がひどく腫れていて、両目の周りや顎は紫に腫れ上がっていた。
 ベッドのネームプレートを見なければ本人と識別できないほどに、変わり果てた形相だった。

 その後、救命救急センターから集中治療室(ICU)に移ることになり、私は付き添って行った。
 意識は戻りつつあるようだが、本人は「悪いわね…」というだけで、意味不明のことをぶつぶつと言うのみだ。
 医師から状況の説明があった。
 脱水症状と肺塞栓のほかに、意識障害があるという。
 しばらくICUで経過を観察することになった。

 翌日、見舞いに行った。
 本人は私を認識しているようだが、意味不明の言葉を繰り返すだけだった。
 医師は意識障害の原因が分からないという。

 数日後、精神科の医師から電話があった。
 意識障害の原因を探るために、精神科病棟に入院させたいと言う。
 「医療保護入院」の同意をしてもらいたいと言うのだった。
 成年後見人は、精神保健福祉法でいう「保護者」の第1順位であるため、私が入院の同意権をもつ。

 その日の夜に病院を訪れ、精神科の主治医の話を聞いた。
 病名は「妄想性障害」だった。認知症ではないと思っていた私は、この病名を聞いて、ある意味納得した。
 閉鎖病棟に入院している本人に面会をした。
 本人は「早く家に帰りたい」と繰り返し言っていたが、服薬管理ができず、内科的な治療も必要なため入院はやむを得ないと判断した。そこで、私は医療保護入院に同意した。
 主治医に、娘2人との面会について質問をした。
 すると、主治医は「いつ何が起こるか分かりませんので、面会を勧めます」という。
 
 面会直後、私は次女に電話をした。

(つづきは、次回に)
 
 
 
 
 
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